Summary Recommendations - ESRA
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Rotator Cuff Repair Surgery 2019

Summary Recommendations

PROSPECT は、臨床医に対し、公表されているエビデンスや専門家の意見に基づいて、術後疼痛への各種介入手段の賛否に関するサポート情報を提供する。臨床医は、臨床環境および地域の規制に基づいて判断を下す必要がある。言及されている薬剤については、常に地域の情報を確認しなければならない。

推奨グレード (GoR) とエビデンスのレベル (LoE)

GoR は、推奨の基礎となる総合的な LoE に従って割り当てられる。これは、エビデンスの質およびソースによって決定される:エビデンスの質およびソース、エビデンスのレベル、ならびに推奨グレード間の関係性

肩腱板修復術は著しい術後疼痛と関連しており、効果的な疼痛管理は早期の術後リハビリテーション(Sgroi 2018)および長期転帰(Novoa-Boldo 2018)に影響を及ぼし得る。肩腱板修復後も疼痛は依然として重大な懸念事項であり、結果として入院または再入院が長期化する可能性がある(Marhofer 2015)。

推奨:術前および術中介入

  • 特に明記しない限り、「術前」は外科的切開の前に適用される介入を指し、「術中」とは、切開後かつ創傷閉鎖前に適用される介入を指す
  • 鎮痛薬は適切な時間 (術前または術中) に投与し、早期回復期に十分な鎮痛を提供すべきである
パラセタモールおよび NSAID/COX-2 選択的阻害薬
  • パラセタモールおよびNSAIDまたは特異的 COX‐2 阻害薬が推奨され、これらを術前または術中に投与し、禁忌がない限り術後も継続投与する(グレード D)。
  • これらの鎮痛薬の鎮痛効果およびオピオイド節約効果については、(Joshi 2014、Martinez 2017、Ong 2010、Nir 2016、Apfel 2013)にはっきりと記載されている。
デキサメタゾン静注
  • 手技特異的なエビデンスは限られているが、デキサメタゾン静注投与は、制吐作用のほか、斜角筋間ブロックの鎮痛期間を延長し、鎮痛補助薬の使用を減少させる効果があるため推奨される(グレードB)。
  • デキサメタゾンの鎮痛効果および制吐作用については、(Waldron 2013Henzi 2000)にはっきりと記載されている。
斜角筋間腕神経叢ブロック
  • 斜角筋間腕神経叢ブロックは第一選択の局所鎮痛法として推奨される。
  • 持続斜角筋間腕神経叢ブロックが推奨される(グレードA)。
  • 単回斜角筋間腕神経叢ブロックが推奨される(グレードA)。
  • 持続斜角筋間ブロックは単回斜角筋間ブロックよりも好ましい。
腋窩神経ブロック併用または非併用下での肩甲上神経ブロック
  • 腋窩神経ブロック併用または非併用下での肩甲上神経ブロックは、斜角筋間ブロックの代替として推奨される(グレードB)が、第一選択としては推奨されない。
  • 肩甲上神経ブロックは、術後の疼痛スコアおよび/またはオピオイドの使用を減少させるが、斜角筋間ブロックに勝る鎮痛効果は見られない。
外科的手法
  • 肩腱板修復は術後疼痛の軽減と関連するため、可能であればいつでも、関節鏡視下アプローチ(グレードB)を用いて実施すべきである。

推奨:術後介入

  • 特に明記しない限り、「術後」とは、創縫合中または創縫合後に適用される介入を意味する
  • 鎮痛薬は適切な時間 (術前または術中) に投与し、早期回復期に十分な鎮痛を提供すべきである
パラセタモールおよび NSAID/COX-2 選択的阻害薬
  • パラセタモールおよびNSAIDまたは特異的COX‐2 阻害薬が推奨され、これらを手術前または手術中に投与し、禁忌がない限り術後も継続投与する (グレード D)。
  • これらの鎮痛薬の鎮痛効果およびオピオイド節約効果については、(Joshi 2014、Martinez 2017、Ong 2010、Nir 2016、Apfel 2013)にはっきりと記載されている。
オピオイド
  • オピオイドは、術後の救助鎮痛に推奨される(グレード D)。

肩腱板修復術後の疼痛管理に関する総合的な PROSPECT 推奨事項